一枚板・剥ぎ板・集成材の違いは?

同じ無垢の天板でも大きく分けて3つの種類にわけることができます。一枚板はその名の通り、一枚の板からできていますが、集成材と剥ぎ板は板を横に並べて繋ぎ合わせています。写真を交えて違いを説明していきます。

①集成材の天板
30-50ミリ幅程度の材料を貼り合わせて作った材料でタモ、杉、パインなどの集成材が出回っています。
大規模な工場で機械的に作られているため、家具屋ではできあがった材料として購入します。価格は比較的やすく、パインの集成材などはホームセンターでも購入できるためDIYなどでもよく使われています。タモの集成材は階段や飲食店のカウンターなどで見かけることが多いです。
木目は途切れ途切れですが柄としてみれば面白い仕上がりで着色してビンテージ風に仕上げにすることもできますし、DIYでは重宝されています。テーブルでパインなどの針葉樹を使う場合は材料がやわらいため、凹みや傷が少し心配です。

タモの集成材

パインの集成材

 

②一枚板の天板
田舎の豪邸や古民家でよく見かける迫力のある一枚板。最近では海外でも人気が高まっているようで洋風なお宅にもマッチするデザインのものも見かけます。モンキーポット、ウォールナット、チェリー、トチ、ケヤキなどの一枚板が手に入る樹種は限られます。価格は樹種によりピンキリですが1800-850ミリ程度の板でも40万〜くらいででしょうか。価格が高価点、重量があり搬入や設置場所を選ぶところが難点でしょうか。完全な1品もので圧倒的な迫力があり、存在感も抜群です。耳を生かした仕上げも部屋の中にいながら自然を感じるポイントになるのではないでしょうか。

栃(トチ)の一枚板

 

③剥ぎ板の天板
15〜20センチ幅程度の板を横に並べ貼り合わせて希望のサイズに加工します。無垢のテーブルでは一番よく見かけるのではないでしょうか。ブラックチェリー、ウォールナット、ナラ、メープル、アルダーなど比較的樹種も選べます。一枚板ほどの大胆な木目ではありませんが無垢の木の風合いを生かした家具が作れます。形状も四角、丸、涙型など自由できます。価格は集成材と一枚板の中間程度です。

ナラの剥ぎ板

ウォールナットの剥ぎ板

テーブルの適正なサイズは?

テーブルを選ぶ上でサイズは重要な要素の一つです。

どれだけ気に入ってもサイズが合わない場合は購入すべきではないと思います。

テーブルのサイズの目安は住宅事情によっても変わりますが大きすぎるテーブルは部屋のスペースを圧迫し、小さすぎるテーブルは窮屈でストレスを感じてしまうでしょう。そのようにならない為に最適なサイズのテーブルの選び方のポイントをご紹介をします。

 

●椅子に注目

椅子のサイズを測ってみてください。一つの椅子の横幅が小さいものでも450ミリ。人の肘が当たらないサイズを計算すると最低でも一人あたりのスペースは600ミリくらいほしいです。するとおおよその目安が出でくると思います。

最低寸法(目安)

・4人家族であれば800×1400㎜

・6人家族であれば800×1800㎜

 

●テーブルの高さは

過去にテーブルの高さは700ミリ以下が主流でした。しかし、日本人の体型の変化により、椅子の高さも高くなり、それに伴いテーブルの高さも変わってきています。今主流なのは椅子のシートハイ(座面の高さ寸法)は420ミリ、テーブルの高さは720ミリではないかと思います。また、海外製の椅子の場合はさらにシートハイが高いものもあり、注意が必要です。海外製の椅子や肘掛付きの椅子を検討させている場合は採寸してからテーブルの高さ選ぶことをお勧めします。また、机も天板の下に幕板がついている場合などは肘掛けに干渉することがあるため、注意が必要です。

以下のことに注意して見て下さい。

・椅子の肘掛けは天板にあたらないか?

・椅子の高さとテーブルの高さの関係は適正?

 

●設置場所に注目

リビングにはソファやTV台など大きな家具があるかもしれません。そのようなものの中でもテーブルはキッチンの次に表面積を取る家具だと思います。奥行きや幅を測って導線を考えてみてください。

・全員が座ったときにしっかりと通路は確保できるか。

・キッチンから料理を運ぶときに邪魔になったりしないか。

また、設置予定の場所の形も重要になってきます。横長のスペースであれば、四角いダイニングテーブルが望ましいですが、正方形に近い形状であれば丸テーブルという選択肢もあるかもしれません。

角の形状も丸くなっていたりすると大きさの割に圧迫感が軽減されることがあります。ワインサイズ大きなものを選びたい場合は角が丸いものを選んでもいいかもしれません。

 

●食器に注目

ご家庭では日々お料理をテーブルで食べることになるかと思います。大皿を使うことが多い場合、鍋が料理が多い場合などは中心にスペースが必要になり、個人の食事スペースを確保するためには奥行きを多めに確保した方がよいかもしれません。

 

●用途に注目

今、ダイニングテーブルは食事をするだけの場所ではなくなっているご家庭が多いのではないでしょうか。お子様がお勉強する場所、奥様の家事やちょっとした作業スペース、旦那様の趣味の場所などなど。そのような用途で必要になるサイズも考慮にいれて選んでみてください。

 

●大は小を兼ねる?

大きなテーブルは見栄えもかっこよく、あまりスペースを気にせずに大胆に使うことができるでしょう。来客や家族が増えた場合などに対応できます。私自身も大きなテーブルに憧れがありました。しかし、賃貸物件やマンションなど引っ越しや生活パターンの変化など住宅事情も変化することが考えられる場合は大は小を兼ねるかと言われればそうでもないのではないかと思います。ソファ、サイドテーブル、TVボード、本棚、食器棚、椅子、マッサージチェアなど、家具だけでもリビングに置きたいものはたくさんあるはずです。引っ越しした場合、配送も大変ですし、次のダイニングでは設置ができなくなる場合もあります。他の家具との関係性、将来の家族のあり方も考慮に入れながらテーブルを選んだほうがいいかもしれません。

仮置き場所を作ってみると…

買い物カゴや普段使いのかばん

ポストに入っていた手紙や書類

雑誌、新聞

ケータイ、タブレット端末

上着などコート類

 

このようなものは日々簡単に取り出せる場所に置いておきたいものではないでしょうか。机の引き出しやクローゼットなどにしまいこんでしまうといちいち開けるのが面倒であったり、場合によっては仕舞ったことすら忘れて紛失してしまうことも。
片付けはその時の気分に左右され、常日頃から完璧にできるわけではないと思います。少なくても私はそうです(笑)

引き出したり、開いたり、歩いたりアクションの数が多いため面倒になりがちです。

私のような人間にはなんとなく片付いたように見える仮置き場の確保が必要だと感じます。収納場所の選び方のポイントはリビングなど居場所から近く、すぐに取り出せて、適当に置いても気にならないところです。

本来であれば部屋の計画段階で検討したほうが望ましいことですが(笑)

新たに TVボード、サイドボード、食器棚、チェストなどの収納家具をご検討されている場合は中に入れたいものに量をぴったり合わせるのではなく、余裕をみて多めに収納スペースを確保することをお勧めします。また、いっそのこと扉をつけずにオープンにしてカゴなどにしまうのも手です。そうすると床やソファやテーブルに置いていたものに居場所ができるかもしれません。

可動棚の種類

可動棚の作り方にも色々な方法があります。目的やデザインに合わせて最適な方法を選択します。

●ダボの可動棚

あまり、金具を目立たせたくない場合、狭いスペースで穴数が少ない場合などに当店ではダボで棚板を引っ掛ける方法で製作します。見た目は穴があいているだけなのですっきりして見えるのが特徴です。

 

●棚柱(ガチャレール)の可動棚

 

棚柱のよいところはダボよりも抜けずらく、錆びついて外れなくなることもありません。細かいピッチで棚を調整でき、中に収納するものが決まっている場合は無駄なく収納することができます。棚の位置を変更したい場合も簡単に移動することができます。

収納の奥行きで使い勝手が変わる?

収納にとって奥行きは悩ましい要素の一つです。お客様でも間口(横幅)は決まっているけど奥行きをどうされるか決めかねているという方が多いです。中に仕舞いたいものもバラバラだったりすると余計に難しくなります。奥行きを確保すると収納力はアップしますが、部屋に圧迫感が出てしまったり、通路が狭くなったりします。昔に比べて電化製品の薄型化やスライドレールなどの金物の性能向上などにより、奥行き使い方、収納の考え方も変わってきています。

●実例1、サイドボードの場合。

上にテレビを置いて、下に書類やメディアを整理したい。このような場合は奥行きは実は350ミリほどあれば十分かと思います。テレビも薄型になって場所をとらなくなっていますし、書類もA4サイズが中心であれば350ミリあれば引き出しにも十分収まるでしょう。DVDのデッキなどもかなり奥行きは小さくなっています。また、お皿などディスプレイを兼ねてをする場合も奥行きは狭めの方が奥のスペースに無駄がなくお勧めです。

実例2、キッチンに作業用のカウンター兼収納を設置する場合

天板は作業スペースとして、カウンター下を収納にしてお皿や食品をいれたい場合、通路幅が確保できるのであれば奥行きは広く確保した方が収納力アップします。昔はカウンター下には開き戸が主流でした。開き戸の場合は奥のスペースは手が届かなかったり、上部にスペースが余り、有効利用できませんでした。今はフルスライドのレールの引き出しが主流になってきています。この部分にお皿や食品などのストックを入れるとフルスライドレールの場合は奥まで全て見渡すことができ使い勝手のよい収納となります。腰を屈めなくてもいいので楽に取り出すことができる点も魅力です。このようにカウンターに引き出しを作る場合は奥まで全て使えるため、奥行き広めで収納力がかなりUPします。

具体的には奥行き狭めで450ミリ~広めで~650ミリ程度がお勧めです。